労災事故の調査


労災事故で労働者が亡くなったり,意識障害になった場合に,そのご家族から相談を受けることがあります。

ご本人が生きていて,自分に起こったことをご家族に話せる場合には,ご本人から事故の様子や原因を聞くことができます。
ですが,ご本人が亡くなったり,意識障害がある場合,どうしてその事故が起きたのか,ご家族にはまったく分からないということがあります。

このような場合,ご家族は,賠償金がいくらになるかということよりも,「なぜ自分の家族が事故に遭ったのか」を知りたいということが多いです。

ご家族が弁護士に相談にいらっしゃるようなケースでは,すでにご家族が会社の対応に不満を抱いていることが多く,会社の説明では満足できないことがほとんどです。
そのようなご相談を受けたときには,まず,都道府県の労働局に対し,「保有個人情報の開示請求」を行って,「災害調査復命書」を取り寄せることにしています。
労災事故が起きた場合,通常は労働基準監督署が事故の原因などを調査します。

そのときに作られるのが「災害調査復命書」という報告書です。

実際には,「災害調査復命書」の全部が開示されるわけではなく,大事な部分がマスキングされたりしているのですが,それでも,何も分からない状況に比べて,多くの情報が得られます。
「災害調査復命書」を取り寄せた上で,損害賠償請求の手続に移るのが普通ですが,中には,「災害調査復命書」を読んで納得される方もいらっしゃいます。
いずれにせよ,労災事故に遭って,その原因をまずは知りたいという方は,「保有個人情報開示請求」を行うことをおすすめします。

当事務所では,「災害調査復命書」の取り寄せまでは無料でご相談に乗っています。

「災害調査復命書」を見た上で,損害賠償請求を依頼したいということになれば,それから弁護士費用を頂いております。